ATTACK!!!
2011年 画廊沖縄 企画展テーマ「生命-WAR」に対し作られた作品。「パイ投げ」という、ライトでファニー、キッチュでフェティッシュな行為を、突如襲いかかる暴力=テロリズムと捉え、日常のあらゆる場面にパイ投げを介入させることで、日常が壊れる瞬間を描いた。
HUMAN≒OBJECT
2010年 (沖縄県立芸術大学附属芸術資料館)
泥を人体にかけると、まるで石膏像や人形のような、「物」に見えてくる。人格やイデオロギーを取り去り、人間を一つの「物」として捉えると、その造形の美しさや、儚さが見えてくる。
FAMILY≒OBJECT
2010年 (沖縄県立芸術大学)
自分自身を含め、親や親戚を含めた「家族」というものを物化した作品。家族とは肉体的な繋がりでもあることから、撮影を通してお互いに何か共通点がないかを探ることにした。しかし、「家族で泥を被って撮影したい」というこの奇妙な取り組みに、戸惑いながらも快く応じてくれたのは、家族というものの懐の深さを感じた。本音は、この作品作りを通して曖昧な家族の絆のようなものを具現化したかったのかもしれない。
BODY SCAPE
2006年以降制作しているシリーズ。「BODY SCAPE」とは、「BODY(身体)」と「LANDSCAPE(風景)」を組み合わせた造語で、「風景のように身体を観る」ことがコンセプトです。
僕は、人間は自分たちのことを特別視しているのではないか、と日々感じています。しかし、大きな視点で見れば、人間も一つの生き物であったり、自然現象であったり、ちっぽけな存在なのではないか。そう考えて、僕は人間という存在そのものを、風景や静物と同じように、ひとつの「物」として、同一平面上に並べてみたかった。そしてそこから、人とは何かということを、ゼロから考えていきたかったのです。
人物に人格や感情を持たせると、人の人間性に目が向いてしまい、あまり物として見えにくくなってしまうと思ったので、人々の視線を肉体に注視させるために、敢えて心を欠いた抜け殻のように身体を描きました。